友人に元ラグビー部員がいる。
アメフトではないが、日大のタックル問題について聞いてみた。
「監督の指示だと思う」
と彼は即答した。
「潰せ」と言う
私は選手の独断だと思っていた。
なぜなら、あんなことを指示すれば自分の立場が危うくなるのは明白だし、そんな指示はさすがにしないんじゃないのかと。
すると彼はこう言った。
「具体的にはこうしろ、とは言わないよ。ただ“あいつを潰せ”って言うんだ」
と。
ここで思ったのは
「潰せ、とは言ったけど、あんな露骨にやるなよ。もうちょっとうまくやれよ」っていうことだったのかなと。
しかし映像の先をもう少し見てみるとどうやらそれも違いそう。
その後もその選手は同じようなことを繰り返し、退場後も、コーチや選手らから、よくやった的な賞賛を受けているかのような雰囲気が伺える。
アメフトではよくある?
そして思ったのは、これアメフトの世界じゃよくあることなの?ということ。
実際、3回繰り返してようやく退場になってるでしょ。どう見ても一発退場ものなのに。
しかも、当初、連盟はこの件はお咎めなしとの判断だった。
ネットに動画が流れて話題になったことで、急に「処分します」としただけで。
と考えると、過去にも似たような事例はあったのじゃないかと思ってしまう。
NFLをよく見てる人からすると「あんなラフプレー見たことない」と言うけど、もしかしたらそれはテレビで中継されるような大きな試合ではないだけなのかもしれない。
今回の定期戦、つまりフレンドリーマッチであって大会ではない。
または昨今の日大がそういったプレーを繰り返していたのか。
そして監督が大学の常務理事で人事部長だから看過されるのか。審判さえもなにも言えないのか。あのラフプレー審判目の前で見てるよね。
おそらく週刊誌は今、ここ最近の日大のプレーをしらみ潰しに探しているだろうから、似たケースが出てくる可能性はある。
真相は解明されにくい
監督の指示であったとしても、友人が言うように「潰せ」という発言だった可能性がある。
つまりそれだと、「潰せ、というのは、気持ちで負けるな、気持ちで潰せ、ということ。それが選手に間違って受け取られた。監督不行き届きでした。申し訳ありませんでした」で来るような気がする。
支持を受けた選手が全部暴露するということもあるけど、そこでも「潰せ」と言われただけだと、証明が難しい。
日大アメフト部の中にいないと分からない、独自の空気感のなかだけで伝わる暗号のようなもので、その当時のその監督からのその選手に対する「潰せ」という言葉は、イコールああいったラフプレーだ、というのを立証するのは難しそうな気がする。
ドラマや漫画に出てくる政治家とかがよくやるやつだ。
なんとも気分の悪いニュースだ。