本日このあと15時30分より日大の大塚吉兵衛学長が緊急会見をおこなうという。
本来なら、こういった記事は、会見のあとにその会見を踏まえたものを書いたりするだろうが、なにが話されるかなんて察しがつくから、この会見で語られる言葉はあまり意味がない。
メディアが一番望むのは米倉久邦氏の再登場
「どうせまたなにも話さないんだろう」というのは、きっとメディアも世間も同じだと思う。
だからメディアも、「どんな謝罪のしかたをするか」、ということにしか関心がないだろうから、かなり焚きつけるような質問をするはずだ。
相手を怒らせさえすれば、いい素材が撮れると。
なのでメディアは、「司会はぜひ日大広報部の米倉久邦に」と懇願しているに違いない。
また暴れてくれればそれこそシャッターチャンスだし、しおらしくなっていたらいたで、それも大いにネタにできるから、OK。
つまりメディアにすれば、米倉久邦氏に出てきてもらえさえすれば、どう転んでも収穫ありということだ。
出てこなくても、「上に怒られたんでしょうかね」と、多少はネタにはできるだろう。
この一件は、米倉久邦氏の登場で、完全な長期戦に入った。
日大の全てが怪しまれる事態となったからだ。
日大学長緊急会見の理由
おそらく大塚学長は、「騒動がここまで大きくなってしまったため、学長としての責任を感じ」とかなんとか言うのだろうが、結局、父母会などから相当叩かれたから嫌々出てくるだけだと思う。
世間やメディアからどれだけ「学長出てこい」と言われても、出ていくつもりは一切なかったはず。
もしそのつもりがあったなら、先日の内田前監督の会見時に同席すべきだし、プロモーションじゃあるまいし、小出しで出ていくなんてことはしない。
つまりこのタイミングで出てくるのは、メディアにとって好都合すぎるわけだ。日大にとっては最悪のタイミング。
こんな最悪なタイミングで出ていかざるを得なかったのは、保護者らのプレッシャーと考えるのが妥当だろう。
日大→帝都大
しかしこの学長もまた、黒幕ではない。
その上には理事長もいる。
結局、この日大という組織は、米倉涼子主演のドラマ「ドクターX」をイメージすると分かりやすい。
ブランドアップになることには目がなく、不祥事はすぐにもみ消し、ブランドが下がることをしたものはすぐに飛ばす。
中にいるものは、手柄や功績を上げるためだけに務め、一つでも上のポストに行くために上司には絶対服従。そして、黒幕は絶対に表には出てこない。
完全にドクターXの世界である。
今回でいえば、
内田前監督→蛭間(西田敏行)
井上コーチ→海老名(遠藤憲一)
学長→毒島(伊東四朗)
理事長→蜂谷(古谷一行)
で、その上にも日本医師クラブ会長の草刈正雄という存在もいるはず。
もちろん、厳密には若干違うが、つまりはその権力社会が生む軋轢や歪みから来る、世間と実態とのズレは、例えばこういった、ドクターX世界を想定すると分かりやすいのではないか。
日大でも「御意」という声が聞こえていたのかもしれない。