鷺谷政明の埼玉県外

人と被らない会話の小ネタ

「宮本から君へ」のエンディング歌手はGalaxyCMの声の人だった【MOROHA】

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「宮本から君へ」は今季最高のドラマだ。

内容も去ることながら、映像の撮り方から、キャスティングからなにから、30分の使い方が本当に巧み。

演出も素晴らしく、ハードディスクが当たり前のこのご時世に、オープニングからエンディングまで飛ばさず全部見れるドラマは珍しい。

エレカシ会心作『Easy Go』

オープニングのエレカシ『Easy Go』は、ここ数年の一番のヒット作だと思う。

昨今はキレイな曲が多かったけど、『Easy Go』は初期のエレカシの荒々しさが詰まった会心作だ。

そして映像も固定で、池松壮亮のあの一人芝居が素晴らしい。

まさに作中の宮本そのままだ。

ちなみに、この『宮本から君へ』の原作者、新井英樹さんはエレカシの大ファンで、タイトルも宮本さんを意識してつけたんだとか。

そんな原作者のラブコールに応え、これ以上ないオープニングテーマとなった。


エレファントカシマシ - Easy Go(宮本から君へVersion)

MOROHA『革命』

そしてエンディングがMOROHAの『革命』

この曲もまた、ドラマの内容ととてもリンクしていて、かつ、文字と白黒写真だけで見せる演出も憎いくらいカッコいい

聴いた瞬間から耳に残る歌詞と声で、個人的に甲高い声は苦手なんだけど、この人の語り口調の歌声はどこか声優さんのようで、いわゆるミュージシャンと違った響きがあって、すんなり聴けた。


MOROHA「革命」MV(監督:行定勲 MOROHA BEST〜十年再録〜より)

これはオフィシャルMVなんだけど、なんで行定監督に頼んでんだ。

これは全然良くないMVになってしまった。テレ東のドラマ班が作ったほうがよっぽどいいものが出来たと思う。 

ブルーハーツ以来の衝撃

近年で言うと、「これはすごい」と思ったミュージシャンは竹原ピストルくらい。

なので、個人的には竹原ピストル以来の衝撃だったが、世間では「ブルーハーツ以来の衝撃」と言われているようだ。

確かに、その世界観がどこかブルーハーツと通ずるところがある。

スタイルはラップになるようだけど、MOROHAのファンはヒップホップファンより、ロックファンのほうが多いんじゃないかと思う。 

テレ東ドラマ班のすごさ

近年のテレ東のドラマ枠は、キャスティングから映像、テーマソングのチョイスなど、全くハズレがない。

まるで民放に「お前ら、予算も母数はでかいだろうけど、これ作れんのかよ」と言わんばかりの圧倒的なセンスを感じる。

だからこそ俳優陣もこぞって出たがるんだと思う。

MOROHAという、新しいミュージシャンを起用するところにも、視聴率や話題性ではなく、あくまでドラマのクオリティを重視している姿勢を感じるし、だからこそ、ドラマも曲もよく感じられる相乗効果が起きる。

政治的なタイアップ感が全くなく、製作者たちが楽しんでやっているのがすごくよく伝わってくる。

MOROHAをCMに起用するセンス

いつかググろうググろうと思ってて忘れてるうちに、一つ気になるCMがあった。

それがGalaxyのCMだ。


Galaxy Note8 : テレビCM(好評発売中)

「なんか『宮本から君へ』のエンディングの人みたいな声だな」

と思った。

まさか一緒の人だとは思わなかったけど、聞いてるうちに、あまりに相違がなさすぎると思い、とうとうぐぐってみると、やっぱり、GalaxyのCMの人は、『宮本から君へ』のエンディングテーマを歌うMOROHA(のアフロ)だった

もちろん、MOROHAのボーカルのアフロという人の技量もすごいなとは思うが、あれだけの表現ができる人なんだから、これくらいで楽勝といえば楽勝だ。

すごいのは、このMOROHAという歌い手を、この速度感でCMに起用するセンス。

いち早くその独創的な声に目をつけ、広告に使用しようとするクリエイティヴ局のすごさ。

と考えと、本当に行定監督のMVだけが悔やまれてならない…