先日、サザンオールスターズ紅白の奇跡に関してこんな記事を書いた。
お詫び
まずお詫びしないといけないのは、記事の中で『勝手にシンドバッド』を『渚のシンドバッド』と書いてしまうなど、作品名を間違って書いてしまっている箇所が多々あり、ファンの方々からTwitterなどへ多数ご指摘を頂いた。
『勝手にシンドバッド』は、当時ヒットしていた『勝手にしやがれ』と『渚のシンドバッド』を組み合わせたタイトルだったというエピソードを入れようという余韻が、夕方から飲みながら紅白終了と同時に興奮冷めやらぬ中書いてしまったことで安易に間違えてしまったという、極めて見苦しい言い訳をしておきたいと思う。
(厳密には『8時だよ!全員集合!』の志村けんさんの『勝手にしやがれ』と『渚のシンドバッド』を組み合わせたギャグから)
ただ、痛感したのは、サザンやユーミンファンらのマナーの良さ。みなさん、とても丁寧で愛ある指摘で、これが某アイドルやなんやらだったら、罵詈雑言の嵐だったことだろう。
アーティストの本質は、ファンのマナーの良さでわかるのだ。
というわけで、記事内の間違いは修正致しました。
大変失礼致しました。また、ご指摘頂き、ありがとうございました。
ユーミンが出てきた真実
もう一つお詫びがある。
あの紅白で、ユーミンが前に出てきたことに関して、私は先の記事でこんな憶測を立てた。
「(ベテラン勢から)順に入っていってください」という程度の指示(台本)はあったかもしれない。
または、GOを出すときに、北島三郎さんと松任谷由実さんを優先的に促したのかもしれない。
私はおそらく後者だと思う。
どうやらこの私の予測は、間違いだったようなのだ。
もう一つの映像があった
BS?NHKオンデマンド?かわからないが、あの紅白の映像には、別カメラワークの映像が存在したのだ。
宮本浩次の反応
この映像における『勝手にシンドバッド』のステージは実に興味深く、「おいおい、なんだかすごいねこりゃ笑」と、笑顔で前の様子を伺う宮本浩次大先生の姿も収められている。
宮本さんはユーミンの『翳りゆく部屋』をアルバムの中でカバーするほどで、
過去にもユーミンのラジオ番組に出演するなど、自らユーミンファンを公言している。
この曲はベスト盤にも収録され、「エレカシのベストにカバー曲入れるの?」と、ちょっとだけ物議を醸したが、それくらい、宮本さんの中でユーミンの存在は大きいのだ。
また、宮本さんは、過去こういった大勢のアーティストに囲まれるとき、基本的には、「どうしたらいいかわからない」「どう振る舞うのが正解なのか」といった表情をしていることが多いが、このときは珍しく満面の笑み。
さすがにユーミンと桑田さんのあの共演には、ミヤジ先生も驚きのご様子であった。
椎名林檎の反応
また、この映像では「ふーん…」と、不満気に前の様子を見つめる椎名林檎の表情も捉えられていた。
自分が中心でないとおもしろくないといった、彼女らしい表情であったが、アーティストならそう思って当然であるとも言える。
ちなみに、彼女も『翳りゆく部屋』をカバーしている。
そんな椎名林檎は歌う前、『獣行く細道』は、「ここ(紅白)で歌うことまで想定して作った」と話していたが、だとすれば『勝手にシンドバッド』は、ここで披露するために生まれたのかもしれない。
「胸騒ぎの腰つき」とは、ユーミンのことだったのかもしれない。
かつて『ザ・ベストテン』の「今週のスポットライト」にサザンオールスターズが出演し、 この曲をテレビで初めて披露したとき、黒柳徹子さんに「急上昇で有名におなりですが、あなたたちはアーティストになりたいのですか」と聞かれた桑田さんは「いえ、ただの目立ちたがり屋の芸人でーす!」と答えていたが、まさに、目立ちたがりの芸人然とした、ただのアーティストではできないステージを、それから約40年後の日本最高のステージで、改めて披露した。
aikoとMISIAの反応
地上波NHKの映像でも確認できるが、この別映像では、aikoとMISIAが、まるで一般人のようにユーミン乱入を喜んでいる模様が、よりはっきりと確認できる。
「ええーー!?ちょっとMISIA見てよあれ!やばいって!ユーミン半端ないって!」
「まじだ!やばいねこれ!」
という、ただの音楽ファンに戻ったかのようなこの二人の姿は、非常に貴重だ。
この二人も相当なアーティストであることには間違いないが、音楽家を志した頃見ていたであろう2人のモンスターが、平成最後の紅白で奇跡の共演となれば、我々一般人よりもテンションがあがる事件だ。
ユーミン乱入の謎
さて、本題のユーミン乱入の経緯だが、この映像を見ると、何者かによってだいぶ後方からユーミンが押し出されてきていることが確認できるのだ。
ということは、下手から白組が中央に集まってくるときには、ユーミンはいなかったことになる。
そう考えると、ユーミン自身、前に出るという想定はなかったんだろうし、スタッフが「(ユーミンさんのような大物から)順にどうぞ」と促したこともないと考えられる。
では、ユーミンを押し出していったのは誰なのか。
ユーミンを連れて行ったのは誰だ
何者かに押し出され、ユーミンは「えっ?えっ!?いいの、こんなとこまで行っちゃって」と、押してくる人を振り返り見ながら、ステージ中央に向かっていくのだ。
映像で確認できるのは、小柄の、黒髪で、黒い服を来た女性。
もしかしたら男性かもしれないが、見る感じは女性に見える。
この人物こそが、あの奇跡を生んだ影のフィクサーだ。
この人物はいったい誰なのか。
aiko説
鈴木おさむさんがTwitterで、ユーミンを前に出したのはaikoさんではないか?と発言している。
あけましておめでとうございます‼昨日の紅白、サザンとユーミンの夢コラボ。何回か見直したが、後列にいたユーミンの背中を、aikoが、押して前に行ってください!とやってるように見えた。それが当たってたとしたら、aikoさん、ありがとう‼
— 鈴木おさむ (@suzukiosamuchan) 2019年1月1日
他でも、「aikoがユーミンを前に出したんだ!さすが!」と一部ファンの間で話題になっているが、これは違う。
ユーミンが何者かに押し出されているとき、すでにaikoさんは前列にいることが映像で確認できる。
つまり、aikoさんはユーミンが何者かに連れて行かれる途中でユーミンを見つけ「えっ?ユーミンさんじゃん!行っちゃって行っちゃって!」というノリだったと思われる。
そういった意味では、ユーミンの背中を押したということに間違いはないが、張本人ではない。
ちなみにこの謎の人物は、aikoさんのあたりまでユーミンを押していき、そのあと忽然と姿を消す。
なので、地上波NHKの放送を観る限りでは、「aikoがユーミンを前に押した」と見えるのだ。
天童よしみ説
姿形(小柄、黒髪、黒い服)から、天童よしみさんかとも思った。
しかし、天童よしみさんはこの日髪をあげていて、また、ユーミンを押し出す人を見ているようなシーン(えっ?ユーミンさん連れていかれたよ?マジで?)が確認できるので、違う。
桑子アナ説
最後に桑田さんが「桑子さんありがとね!」と言っているし、もしやと思うも、やはり違った。
ユーミンが何者かに押し出されている時点で、桑子アナもまだ、すでに前列にいるのだ。
重大なヒント
どこからともなく現れ、ユーミンを中央付近まで押し出し、その後姿が見えない謎の人物の正体とは。
サザンが歌い終わった後、内村光良さんが「それでは最終投票に入ります!」と言っている後ろで、紅白のスタッフがサザンのメンバーを上手側に誘導するシーンが映る。
この女性が、黒髪、黒服で小柄なのだ。
私の予想は、この人こそが、ユーミンをステージ中央に連れて行ったのではないかとにらんでいる。
最終予想
とすればこれは、やはりNHKの狙いだったのかもしれない。
当然、その場の状況次第(会場及び松任谷由実さんのテンション)ということだったとは思うが、「最後にユーミンを中央付近に」というところまでは、ある程度見積もっていた。
桑田佳祐さんが北島三郎さんに予想以上に絡むので、「ならば」とばかりにユーミンを中央に連れて行った。その後どうなるかは神の領域。この時点では、ウッチャンの隣あたりでにこやかに歌うだけという選択肢もあった。
そこにaikoさんの最後の一押しが加わったこともあって、ユーミンの腹は決まったのではないか。
そして、総合司会であるウッチャンにも「私出ちゃうよ?」「わあ!行っちゃって!行っちゃって!」と軽く目視で了承を取り、いきなり飛び出て桑田さんにキスしちゃうんだから、この人は本当にすごい。
こういった状況を誘発させる仕掛けは、バラエティー業界のプロデューサーが巧みで、古くは横澤彪さんや三宅恵介さんなどがいるが、今だと中島優一さんになるだろうか。
どうやらNHKにも、中島優一さん的な新進気鋭のブレーンがいるのかもしれない。
重大なヒント2
もう一つ、重大なヒントを見つけた。
これは、さきほど紹介した鈴木おさむさんのツイートに返信する形で投稿された、このツイートだ。
BS 4Kの引きの映像を観れば、当たってないことが分かりますよ。
— (๑ˇεˇ๑)•*¨*•.¸¸♪ (@mDmiKyuvmsf2Rwf) 2019年1月5日
この別映像というのはBS 4Kの映像だったのだ。
そしてこの映像を見れば、aikoさんではないこともわかるのだ。
誰か映像を見て確認してほしい
BSの紅白の映像を持っている人は、もう一度見てほしい。
お察しのように私はネットで確認したため、画質が荒くて、これ以上の確認ができない。
問題のシーンは
「今何時?ありがとうさぶちゃーん」
の直後だ。
このとき、画面左隅に、ユーミンを中央まで押し出していく謎の人物が確認できる。
4Kなら、拡大してその人物が判明できるかもしれない。
平成最後の奇跡を生み出した人物は、いったい誰なのか。