革靴を語るサイトは数あれど、サイドゴアブーツを語るサイトはほとんどない。
そのため、私のサイドゴアブーツ探しは数ヶ月間にも及び、日夜銀座の街を練り歩いては、またあの買わない奴来たよと覚えられんばかりに履き倒してきた。
その実体験を、ここに記しておこうと思う。
あなたの一生もののサイドゴアブーツ探しのお役に立てれば幸いである。
- 5つの購入条件
- ロイドフットウェア
- トリッカーズ、ブッテロ、ドクターマーチン
- デュカルス
- オリエンタルトラフィック
- トレーディングポスト
- サンダース
- サントーニ、クロケット&ジョーンズ、カルミナ
- ルードギャラリー
- ユナイテッドアローズ
- ジャランスウァリヤ
- シェットランドフォックス
- デュカルス
- 革靴の手入れ方法
- サイドゴアブーツ選びで行くべき店
5つの購入条件
一生もののサイドゴアブーツを探している人たちへ向けて先に結論を申し上げておくと、8万円以上出せば、ほぼ間違いない。
そして、3万円以下はちょっと安っぽい。
私の購入条件はこの5つだ。
- 5万円台
- サイドゴアブーツ
- 革
- 黒
- 靴専門のブランド
8万円出せば間違いないなら、5万円台で探すなよとお思いだろうが、私が靴に払える限界は3万円だ。
しかし、3万以下だと、なかなかいい靴がないのだ。
そこで、5万まで泣きながら押し上げたのであって、8万円の靴をポンと買えるくらいの生活してたらこんなブログやってないだろうが。
ロイドフットウェア
先の条件を加味すると、私の中では、ロイドフットウェア一択であった。
10年ほど前にロイドフットウェアのストレートチップを購入したのだが、これが未だに状態がいい。形も崩れない。
ただ、厚めの靴下で長時間歩いていると、ちょっと痛くなってくる。
購入時に厚めの靴下を履くことを想定してなかったというより、その時代今のようにユニクロのヒートテック靴下とかワークマンの靴下履いてなかったというのが大きい。
でも店員さんにそれを伝えたら、持ってきてくれれば無償で対応しますよ、と言ってくれた。きつい部分を少し調整してくれると。
ロイドフットウェアは定期的に新しい靴紐を送ってくれたり、セールのハガキを送ってくれたりと、こういうアフターサービスも含め、ロイドフットウェアは大好きな革靴ブランドなのだ。
そこで、ロイドフットウェア銀座店へ行きサイドゴアブーツを履いてみたのだが、踵が浮く。めっちゃ浮く。
サイズが合ってないんじゃないかというくらい浮く。でもつま先のあたりはピッタリだ。
ここで思った。
靴はブランドやデザインより、自分の足で決めないといけない。
いくらそのブランドの評判が良くても、自分の足に合わない以上、購入してはならない。
「痛いのが一番ダメ」
と店員さんも言っていた。
トリッカーズ、ブッテロ、ドクターマーチン
そう、過去に私が履いていたブーツは、どれも痛い。
トリッカーズもブッテロもドクターマーチンも、30分くらい歩いていると痛くなってくる。だからもう全部売ってしまった。
名誉のために言っておくが、これらのブーツがダメということでは決してない。
自分の足と合わなかっただけだ。
店で履いたとき、サイズ的に合ってればオッケー、という気持ちでこれまでは購入していたが、過去の実体験があるため、今の私のサイドゴアブーツ選びはめちゃくちゃ厳しい。
あらゆることを想定し、ちょっとでも気になる箇所があったらナシ。
デュカルス
過去履いていたブーツでいうと、デュカルスのブーツは履きやすかった。
4万円台で、デザインも良かった。
もう15年程前なので、さすがにボロボロになってしまい処分してしまったが。
でもロイドフットウェアと比べると、デュカルスの革の質はイマイチなような気もする。
少し劣化が早かった。
さらに、デュカルスは専門店が国内にないため、どこに置かれているかわからない。
15年前はトゥモローランド新宿店でたまたま見つけたが、今はいずこ。
オリエンタルトラフィック
次に履いてみたのが、オリエンタルトラフィックだ。
めちゃくちゃ履きやすかった。
やっぱ靴は履きやすくなきゃいけないと痛感した。もう買ってもいいと思った。
しかし、ロイドフットウェアを見た後だからか、デザインがどうも好きになれなかった。
トップがちょっと丸っこすきで、悪く言えば、長靴のようでもある。
デザイン性よりも履きやすさ重視といった感じ。
カジュアル使いには良いが、ジャケットやチェスターコートには、ちょっと合わないかもと思った。
また、本当に履きやすさだけを100%優先するならスニーカー履けばいいわけで、デザイン性を完全に度外視はできない。
履きやすさは最強だったが、デザインの点でナシ。
トレーディングポスト
次に履いたのが、トレーディングポスト。
これは、見事なほどにロイドフットウェアとオリエンタルトラフィックの真ん中だった。
デザインは、オリエンタルよりは良いが、ロイドフットウェアよりは劣る。
履きやすさは、ロイドフットウェアよりは良いが、オリエンタルよりは劣る。
悩む。
決め手にかける。
サンダース
サンダースも5万円台なのだが、デザインがちょっと良くなかった。
妙に圧を感じる。サンダースのサイドゴアブーツは。
サントーニ、クロケット&ジョーンズ、カルミナ
ここで、予算外の靴を履いてみた。
- サントーニ
- クロケット&ジョーンズ
- カルミナ
ここで冒頭に戻る。
サイドゴアブーツは、8万円以上出せば、たいていどのブランドでも、デザインと履き心地は問題ない。
銀座三越や阪急メンズ館に一通り置いてあるから、パーっといろんなブランドを履いて、足に合ったものを買えば良い。
なら、5万円台とか言ってないで、もう数万出してその価格帯のものを買えばいいんじゃないのとなりがちだが、これは避ける。
そんな余裕はないというのは先述した通りだし、もしそれをするくらいなら、もう一足、茶か、スエードで欲しいからだ。
なので、なんとか5万円台で再び探す。
ルードギャラリー
ふと、渋谷のルードギャラリーで、6万円台のサイドゴアブーツを見つけた。
でもあえて履かなかった。
ルードギャラリーは、デザインも良いし個人的に好きなブランドだから、もし履きやすかったら、買ってしまいそうだったからだ。
価格帯も予算オーバーだし、靴ブランドでもない。
これで買ってしまうと、いろいろ崩壊する。
せめて2〜3万円台ならまだしも、5万の靴を買うなら、やはりここは靴専門店を信じたい。
ユナイテッドアローズ
アローズのブーツが3万円台であったが、これもなし。
スエード地なら、ユナイテッドアローズやEDIFICEといったアパレルブランドのブーツもありだと思うが、革靴はやはり、靴の専門店でないと難しいと思う。
それもこれも、ロイドフットウェアのストレートチップの持ちの良さが、そう思わせてくれた。
ジャランスウァリヤ
ここでジャランスリウァヤというブランドを知った。
フィリピンで作られているため、価格帯が3万円台で、そのわりにデザインも質も良いと評判のブランドである。
阪急メンズ館にコーナーが設けられているが、残念ながらサイドゴアブーツはなく、履くことができなかった。
安くて質のいい革靴を探している人にはオススメのブランドだ。
ジャランスウァリヤは覚えておいたほうがいいだろう。
シェットランドフォックス
そして辿り着いたのがシェットランドフォックス。
REGALの上位版だ。
デザインがロイドフットウェア並みにいい。そして履きやすい。
が、わずかにかかとが浮く。
靴下を変えてもサイズを変えても、わずかにかかとが浮く。
ソールも、最も使うかかとはゴムで、土踏まずのあたりは革という完璧の作り。
もう買ってしまいたい。もう疲れた。
でもかかとが浮くのがどうしても気になる。
もはや私のサイドゴアブーツ探しもこれまで、と諦めかけたそのとき、私の前に光が差し込んだ。
デュカルス
Instagramで、バーニーズニューヨークの4万円台のサイドゴアブーツを見かけた。
なので行ってみたが、入荷してなかった。
そのかわり、懐かしいブランドを見つけた。
15年前お世話になったデュカルスだ。
履いてみる。
履きやすい。
しかも後ろにジップがあって着脱しやすくてなおいい。
実は私が一番欲しかったのは、サイドジップブーツなのだ。
理由は単純で、着脱しやすいから。
居酒屋とかで「んーーーんん!!」とか言いながら片足上げて脱ぐのが億劫なのだ。
紐だと座ってほどかないといけないし。男なら豪快にバーンと靴を脱ぎ捨て入店したいが、「んーーーん!」とか言うのがなんか間ができてしまって嫌だ。
でもなぜかサイドジップブーツはどこも売ってないから、サイドゴアブーツを探してただけで。
これはバックジップブーツとでも言うのだろうか。
察するに、横に見えるジッパーがよろしくないということで、サイドジップブーツの需要は減っていったのではないか。
でもデュカルス的には「脱ぎやすいほうがええやんけ」ということで、ジップをつけた。
「ほな横ではなく、後ろならええやろ?」と。
これはいいと思った。
デュカルスのサイドゴアブーツは、めちゃくちゃ履きやすいというより、気になる箇所が一つもなかった、という感じだ。
痛みや、きつさ、かかとの浮き具合。
デザインも良く、バックジップという着脱のしやすさ、そしてなんと4万円台(税込で52800)という、ジャランスウァリヤを除けば、これまで紹介したブーツの中でも最安値であり、これは、と思い購入。
革靴の手入れ方法
人間、いくつになってもそう変わらない。三つ子の魂百までだ。足の形も変わらないんだろう。
結局私の足にはデュカルスが合っているのかもしれない。少なくともブーツに関して言えば。
しかし革の質はわからない。持ちはどうだろうか。ここは疑いはある。
それは一年やそこらではわからない。
かと言って手入れしないわけにはいかない。
基本的にこのセット内にあるもので普段手入れしている。
サイドゴアブーツ選びで行くべき店
ここまで紹介してきた店舗で気になったところはぜひ行ってみてほしい。銀座に行けば一通りある。
いろいろ回る時間がないなら、
・阪急メンズ館
・銀座三越
・シェットランドフォックス
この3つをオススメする。
デパートは品数が多いので手っ取り早い。
シェットランドフォックスは、おそらくほとんどの日本人の足に合うんではないかと思う。
これだけいろいろ合わなかった私でも限りなく合ったし、価格帯もデザインも全て良いので、オススメできる。
次は正月のセールで、5万円台の茶の編み上げブーツを3万円台くらいまで落ちてるものを狙う。
シェットランドフォックスと阪急メンズ館は行こうかなと。あと、今回の元をかついで、一応バーニーズニューヨークも。
ちなみにこの模様は全てYouTubeで動画でも撮影してあるので、気になる方は。
正月セールも行けたら撮ってくるつもりだ。